「監督」気分で「ポートフォリオ」を考えよう

投資を始めて運用額もそこそこ大きくなってきたら、気になり出すのが資産配分です。

根本の「貯金:株式」の割合をどうするか?

さらに細かく「現預金:株式:債権:商品(金など):不動産」の配分をどうするか……

こうした大きなジャンル分けは「アセットアロケーション」なんて言ったりもします。

その中でも株式の保有銘柄の構成のことを

「ポートフォリオ」なんて言いますね

これは分かりやすく、スポーツに例えて言えば

「チーム自分のメンバー編成」

を決めるということです

当然、その選手(株式)によって特徴、長所・短所などが個性が異なるわけです

どんな組み合わせなら、あなたのチームが強くなって成果を挙げられるのか?

スポーツチームの監督やGMになった気分で考えてみましょう

「全員4番バッター」でも優勝できない?

野球でもサッカーでも好きなスポーツを考えると想定しやすいかもしれません

優勝したい(運用成績を上げたい)と思って、1発長打のある4番バッターばかり、あるいは力強いストライカーだけをズラリと並べても、必ずしも勝てるとは限らないし、チームがうまく回転するかは分からないわけです

みんな絶好調(好景気)の時期は良いですが、スランプや不調が重なる時期(不況)も長いシーズンでは必ずやってきます

小技の上手い選手や、ピンチに強いいぶし銀の選手、めちゃ足が速いなど一芸に秀でた選手など

様々な個性を持つ選手を巧みに配置して、チームとして機能させて戦うことが

最終的な好成績に結び付きそうですよね

米国ETFの「チームすーさん」の4番は……

まずは自分のチームの基本戦術は確認しておく必要はありますね

もちろん長期運用&安定成長がベースとなります。まずは……

野球で言えば4番、サッカーで言えば司令塔などに当たるチームの軸を決めましょう

※僕が保有しているETFの特徴についてはこちらを参考にしてください

うちではVOOなどがそうですね

安定しているVIGは5番打者とかボランチのイメージですかね

勢いのあるVUG、QQQは1番や3番。センターフォワードやウイングといった感じです

債権のEDV、BNDは2番や6番、センターバックなどの堅実な仕事ぶりを期待したいです

SPYDとQYLDは、どさくさでもなんでも、うまいこと得点に絡んで取ってきて欲しいという感じですか^^;

▼うちのチームは現在、全員そろってちょっと不調です^^;

……って、スポーツ詳しくない人には何のこっちゃという感じの説明になってしまいましたが

保有銘柄の大筋のイメージ、役割は意識しておくといいという話です

理論もあるけど……

ノーベル賞に経済学賞があるように、経済は立派な学問で、古くから多くの研究もされています

人間の生み出した「株式」という優秀なシステムを当然、多くの研究がされていますね

有名なところでは

投資家レイ・ダリオ氏が個人投資家にすすめている「オールシーズンズ・ポートフォリオ」

ハリー・マコーウィッツが1952年(昭和27年!)に提唱した「現代ポートフォリオ理論」

などがあります

▶まず1つ目の「オールシーズンズ・ポートフォリオ」は文字どおり春・夏・秋・冬……温かくて快適なときも、凍えるような寒さのときも快適(あるいは被害を最小限に)過ごせるような組み合わせ。つまり

「不況にも、好景気にも強くて安定したポートフォリオ」ということです

大きな分類で

株式30%:債権55%:金7.5%:商品7.5%

という組み合わせです。ぱっと見たところ

なんか債権多すぎね?

と感じると思います。これには理由があって、下落局面に強いということなんです

好景気の時は、株式100%の運用には負けるけど、そこそこは上がって、逆に不景気の時は株式100%よりも下落に強い(下落幅が小さくて済む)ということです

実際、株価が順調に上がってるときはいいですけど、つい最近の「コロナショック」にように、資産評価額が30%以上も下落することがあります

そんな場合でも、あなたは 慌てず騒がず、じっと下落に耐え忍び(なんなら底値で買い込み)……

来たるべき上昇局面を落ち着いて待てますか?

ということです

普通の感覚なら焦ってパニック売りなんて状況にもなりかねません

それをどれだけ耐えられるか、受け入れられるかリスク許容度などと言います

リスク許容度が高い=どんだけ下がっても不動心でへっちゃら

リスク許容度が低い=ちょっと下がっただけで耐えられずパニック売りで手放しちゃう

債権などを多く保持する「オールシーズンズ・ポートフォリオ」なら下落相場に強いので、リスク許容度が高くない人でも耐えられるということですね

▶また2つ目の「現代ポートフォリオ理論」は、それこそノーベル経済学賞を受賞した研究ですから、学問的(経済学=ほぼ数学です)に理解するのは極めて難解です ※ためしにWikipediaで調べてみるといいです。すぐに眠れそうです^^; 

具体的に株式●%、債権◎%……みたいな話ではないっぽいです。

特徴を理解して自分なりに構成しよう

債権と株式では微妙に異なった値動きをしますし、株式と金になると、ほとんど関連性はなかったりします

このあたり「相関係数」という言葉もありますね

ポートフォリオ的には株式100%で行くのが一番利益は高くなるけど、その分、下落局面のダメージは大きいわけです。なるべくダメージを少なく済ませるためにも、リスク許容度が低い人や、資産に債権や金などを組み込むのがいいと思います

また銘柄数も多ければいいわけでもないと思います

そもそもETF(投資信託)自体が、かなり分散が効いたものが多いですからね

いろんなメンバーを集めて……というのは、人とそれぞれですね

それに実際のスポーツチームと同じように

メンバーもずっと固定で起用し続ける必要もありません

ここも監督やGMの仕事ですが

選手の入れ替え、待遇の改善(買い増しする、あるいは一部売却など)も時期を見て行う必要があると思います

さんざん書いておいてちょっと矛盾した話にもなるんですけど、以前に……

運用成績良かった人ランキング ※運用会社「フィディリティ」2003~2013年の調査
  • 1位:亡くなっていた人
  • 2位:運用していることを忘れていた人

という話を紹介したことがあります 

結局は「ほったらかし投資」が最強という理論ですね

……まぁ、それもそうなんですけど

せっかくなら、あれこれ手入れしてみたくもなるじゃないですか^^;

投資は自己責任。しっかり、いろいろな知識を入れながら

選手の個性を見極め、自分なりのドリームチームを作り上げましょう

ご拝読ありがとうございました【すーさん】

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